スタニスラフスキーシステムとは?
演技を学んでいく中で、勉強を常にしなければいけないのは宿命ですね。
今日はそんな演劇人にとっては避けては通れないであろう人物と本について紹介していきます。
タイトルにもありますが今日は・・・
です!!
聞いたことない方もいるかもしれませんが、これをきっかけに学ぶもありです!!それではいきましょう・・・
【スタニスラフスキーとは?】
コンスタンチン・スタニスラフスキー(1863〜1938)
ロシア帝国ソ連出身の俳優であり、演出家としても活躍された方です。このスタニスラフスキーとは芸名で、本名は「アレクセーエフ」と言います。
シェイクスピアの『ヴェニスの商人』『十二夜』チェーホフの『ワーニャ伯父さん』『かもめ』『桜の園』『三人姉妹』ゴーリキーの『どん底』
などの演出を手がけました。有名な作品ばかりなので聞いたことがあるかと思います。自身の演出経験から役者の自然な演技を引き出すために考案されたのが
「スタニスラフスキーシステム」です。
いったいどんなシステムなのでしょうか?
【スタニスラフスキーシステムとは?】
約100年前に作られたにも関わらず、現在の役者にも通じる演技上達のためのシステムです。
詳しいことは本を読んでいただいた方が細部まで理解していただけると思いますが、ざっくり説明すると・・・
「自分の脳内で脚本に基づく仮想世界を構築することで、身体表現や感情のリアルを引き出していく」
というシステムです。
ん? それは演技のレッスンで毎回やっているな・・・と思われる方も多いでしょう。私も最初はそうでした。しかし、わかっているのにできないのが演技の面白いところです。そしてそれをやっているということは既にスタニスラフスキーシステムに足を突っ込んでいるということです。
この仮想世界を自分の脳内でどこまで具体的に作り出せるか? ということが重要になってきます。
レモンや梅干しを口に入れたイメージでヨダレが出てきたり、雪の日を想像すると鳥肌がたったり、人が怪我をする動画を見ると心拍数が上がったりと日常で働く想像力を演技に持ち込むのもその一種ですね。
私もまだまだスタニスラフスキーシステムは勉強中です。しかし、そのための本を探すとページ数が膨大で、書いてあることを理解するまでに時間がかかります。しっかりと理解を深めるにはワークショップに高い金額を払って参加するか、分厚い本を時間をかけて読むことしかありません。
【注意!!】
下にスタニスラフスキーシステムを知らない人でも読みやすい本を紹介します。しかし!! 注意事項があります。日本だけでも様々な演技のメソッドがあり、世界に広げると更に山のようなメソッドがあり、どれが正しいのかわからない!! と混乱してしまう方がいます。前にも記事に書いたように演出家によって技法は異なりますので、このシステムに深い共感をしたとしても「スタニスラフスキーシステムが一番正しい!!」と決めつけないことです。あくまで、あなたの演技の幅を広げるための勉強だと思ってください。昔、仕事をした役者で「スタニスラフスキーはこう言っていましたよ!!」と演出家に反論し、叱られた人を目の前で見ているので一応注意書きとして加えました。
【スタニスラフスキーへの道】
私も久しぶりに読み返しましたが、これはわかりやすいです。「難しい!!」と思う箇所は飛ばしても良いので一度読んでみる価値はありますので、おすすめです!!
都内の大型書店でも置いていないところが多いのでリンクを貼っておきます。
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