ライブエンターテイメントEXPOへ・・・
演劇に関わる人間は、どうも世間の話題に疎い・・・全員とは言いませんし、私も知り尽くしているわけではありません。しかし、演劇バカでは通用しないのです。
そんなことを再認識する機会が先日ありました・・・
【ライブエンターテイメントEXPO】
幕張メッセで開催されたイベントです。
知り合いから情報をいただき、幕張へ・・・
↓私が無料で参加した講演がこちら↓
お二方とも、素晴らしい講演をしてくださいました。
堀さんは、誰でも知っているホリプロの社長さんです。
松田さんは私の大好きな番組である情熱大陸に出ていたことをきっかけにファンになりました。ネルケプランニングの社長さんです。
【これからのショービジネス】
演劇はどんどん衰退しています。これは紛れもない事実です。ここで言う衰退とは、お客が少なくなることを意味します。
私が21歳の頃にニューヨークに行って本場のミュージカルに触れた後に感じた敗北感・・・それは堀さんもおっしゃっていましたが、以下のようなことです。
・ ニューヨークやロンドンはお客の8割が観光客である。
・ 劇場が密集している。
・ 街がショービジネスに対して力を入れている。
・ チケットが安く手に入る。
これに対して日本は・・・
・ お客の8割が女性。
・ 男性が演劇を観ない。
・ 小劇場に足を運ぶお客は出演者の知り合いや同業者が8割。
・ 劇場が孤立して離れている。
・ チケットが高額。
・ 作品を海外から買ってロイヤリティを払う。
更に、日本で起こっている問題が少子高齢化ですね。これは、絶対数が少なくなることが未来で確定していることになります。
では本当にこの先、日本のショービジネスに明るい未来はなく、消えてしまうのでしょうか?
堀さんも松田さんも同じことを話されていました。
【日本の未来】
今後、私たちに残された道は二つだと言われました。
1 海外に作品を発信する。
2 ネットで動画配信。
海外に発信することを視野に入れない限りは、明るい道はないそうです。そこで堀さんが行ったのは『デスノート』のミュージカル版を海外に発信したことです。最初から英語の脚本も制作し、海外でも人気の高かった『デスノート』を舞台化したのです。しかし、それでも現状は黒字にすることは難しいとのこと・・・今後の未来のために投資をしていると言うことでした。
松田さんは、ようやく浸透してきた2.5次元ミュージカルを世に広めるきっかけを作った方です。
彼はアニメという日本文化を海外に発信する活動をしていて『セーラームーン』をブロードウェイで上演することが決まっているそうです。
【日本が無駄にしているもの】
それは「コンテンツ」です。日本はコンテンツの宝庫で、その一つがアニメです。堀さんは海外で「デスノート」の刺青をしている外国人がいたこと。藤原竜也さんが人気
であることを知り、舞台化に踏み切ったそうです。
外の世界に目を向けて、私たちの取り組むべき方向性はどこに向かっているのか?
いつまでも、与えられたものを演じているだけでは、飽きられてしまいます。
今、世界では何が流行っているのか?
松田さんが面白い話しをされていました。上海で流行っていて驚いた作品に『一休さんミュージカル』があったそうです。
上海では教科書に一休さんがあり、親が子供に読ませたいお話で上位に入る作品だということです。
これも、松田さんが現地で知った体験です。
まだまだ沢山、コンテンツは見つかりそうではないですか?
【まとめ】
どんなにショービジネスを愛していても、見てくれるお客がいなければ、ただの趣味です。身内に喜んでもらうためだけに役者になりたいと願う人は少ないでしょう。
映像の発信は、今や誰でもできますよね? こんなに自分の言葉を外に発信できる時代に、それを活かさない手はないでしょう。
それでも、面倒臭がってやらないのが人間です。ぼーっとしていると誰かが先にやってしまうのです・・・こういうものは早い者勝ち!! ファーストペンギンが最後に笑うのです。