CO-2N研究所

勉強ではなく、好きなことをとことん研究する場所。主に「演劇」「読書」について

発声練習の落とし穴にはまるな!!(2)

さて、前回の記事は発声あるあるを挙げただけで終えてしまいましたが、具体的にどうすれば良いのか? を解明していきましょう。

 

まだ記事を見ていない方はこちらから⬇︎

 

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①「背筋を伸ばして良い姿勢で!!」

 

背筋を伸ばしたままずっと演技をすることはないと書きましたが「でも、正しい姿勢(基礎)を知らないと、いろんな姿勢(応用)でセリフを発することはできないんじゃ?」という疑問をお持ちの方もいると思いますので、人間の姿勢についてお話ししましょう。

 

(図1)

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上の(図1)は人間の背骨を横から見た図です。

頚椎が7胸椎が12腰椎が5仙椎と尾椎は幼少期から大人になる過程で3〜5つのものが癒着して1つになります。自分の背骨をなぞってみると、山のようにボコボコしているのがわかるでしょう。これが全部で26個もあります。

この図を見て、何か気付くことはないでしょうか?

 

それぞれの椎骨ごとに色分けや矢印がありますが、これは人間が立っているときの理想の背骨です。背骨は真っ直ぐ一直線に伸びていないのです。椎骨は、それぞれの箇所でカーブを描いています。これにもしっかりと理由があります。もし背骨のカーブがなかったら・・・人間が歩く動作や、ジャンプで着地をするときに衝撃を吸収できないのです。このカーブが何気ない日常の動作で負担のかかる背骨の衝撃を吸収してくれる大切な役割を持っています。

 

 

しかし、皆さんの学生時代を思い出してください。「気をつけ!!」の号令がかかったときに、胸を前に突き出して腰を反るように気をつけの姿勢をしていませんでしたか? 私はしていました(恥)そして現在の皆さんは、家や電車でスマフォを操作するとき、頭の重さに負けて丸まった背中になっていないでしょうか?

 

 

背骨の本来の働きが失われていると、思わぬ怪我にもつながります。つまり、歳を重ねて身についた良い姿勢=正しい姿勢ではない。ということが言えます。私も生徒にレッスンで「真っ直ぐ立って」と指示を出しますが、一人として正しい姿勢ができた生徒はいません。

 

 

「じゃあどれが正しい姿勢なんだよ!?!?」と痺れを切らしている方、ごめんなさい。お待たせしました。簡単に正しい姿勢をチェックできる方法を教えます。

 

(図2)

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上の(図2)は皆さんの下半身、主に骨盤を中心とした画像です。いろいろと書いてありますが、覚える箇所は2箇所です。

 

赤丸・・・・・上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)※ ASIS

青丸・・・・・恥骨結合部(ちこつけつごうぶ)※ PS

 

部位を自分でチェックすることが大切です。

 

赤丸の上前腸骨棘(ASIS)は、腰に手を当てたときに太ももの付け根の前方にゴリゴリと触れる飛び出した骨が左右にあるかと思います。そこの頂点のことです。

 

青丸の恥骨結合部(PS)は、おへそから握りこぶし1個分+自分の指2本分下のあたりに指を埋め込ませるとぶつかる骨があります。そこの頂点のことです。

 

この2箇所の全部の頂点は3つありますね? その点を結ぶ三角形を意識してください。

 

 

・床に仰向けに寝転がります。

・寝転がったら、先ほど確認したASISPSの三角形の頂点が床から同じ高さになるように骨盤の位置を調整してください。

 

少し違和感を覚える方もいるかと思いますが、これがあなたの骨盤の理想な状態であると同時に、背骨の理想な状態も作り出しています。寝ている場合は床のおかげで背骨が自然なポジションになります。立ったときには、今確認した三角形が床に対して垂直になっているところです。

 

発声の一歩は自分の自然で理想な姿勢を作り出すことから始めます。私は、ピラティスインストラクターの資格を所持しており、解剖学も学びましたので、この説明は自信を持って提供できます。そのおかげで、ついつい長くなってしまいましたね・・・

 

しかし、とても重要なのに真実を知らない方は多いかと思いますので、現在演技のレッスンに取り組んでいる方、これから始める方も参考にしていただければと思います。

 

 

果たして発声について、私はいくつの記事を書くつもりなのでしょう(笑)しっかりと書くペースをアップさせてお伝えしますので、気長に見てやってください。

 

まだ声を出すところまでたどり着けていませんが、ご安心を。

 

CO-2N