CO-2N研究所

勉強ではなく、好きなことをとことん研究する場所。主に「演劇」「読書」について

発声練習は何をすればいいの?

前回まで、長い長い5回にわたる発声の落とし穴シリーズを読んでいただきありがとうございます。今日は実際に発声の練習方法を書きます。

 

 

学校の勉強と違って、演技を家で練習をすることは難しいですよね? 声を出したら親や兄弟に怒られる環境がある人・・・近所迷惑になる人・・・カラオケに一人で行くのはお金がかかるし・・・ましてや、練習したい台詞が殺人鬼の役だとしたら、演技の練習だと知らない他人が聞けば、事件かと思われますね・・・防音室が家にあり、環境が整っている人でも「どんな練習をすればいいのか?」という疑問は尽きないと思います。

 

それでは、前回までの記事を踏まえて具体的な練習方法をご紹介していきましょう。

 

 

 

 

ウォーミングアップ

 

【ロングブレス】

《目的》  

横隔膜のコントロール 腹筋の脱力

 

1 仰向けに寝て、身体は脱力。

2 両手を鳩尾(みぞおち)に置く。

3 腹式で息を吸う。

4 「スー」と音を出しながら息がなくなるまで吐いていく。

5 繰り返し

 

《ポイント》

「スー」と吐き出していくときは腹式で作ったお腹の張りをへこませないことを意識して最後まで吐き切る。

 

体内の呼吸がなくなるとお腹がへこんでいくのは身体の構造上、仕方ないことですが、お腹を張ろうと頑張ってくれるのが横隔膜です。決して腹筋の力ではありません。

 

慣れてきたら、立った状態で同じことをします。

 

 

 

ロングトーン

《目的》

横隔膜のコントロール 腹筋の脱力 首回りの脱力

 

1 仰向けに寝て、身体は脱力。

2 両手を鳩尾(みぞおち)に置く。

3 腹式で息を吸う。

4 「ズー」と音を出しながら息がなくなるまで吐いていく。

5 繰り返し

 

《ポイント》

「スー」のときと同じく、お腹がへこんでいかないように横隔膜でキープ。

 

「ズー」と音を出すことにより声帯が振動する作業が増えるので、首回りもリラックスさせる。

 

これも、慣れてきたら立った状態で行う。

 

 

 

共鳴部のトレーニン

 

【ハミング 鼻腔共鳴】

《目的》

声帯の準備体操 鼻腔の共鳴をつくる 音程にとらわれずに脱力

 

1 仰向けに寝て、身体は脱力。

2 両手を鳩尾(みぞおち)に置く。

3 腹式で息を吸う。

4 唇を閉じたまま「んーー」とハミング(鼻歌)をする。

5 繰り返し

 

《ポイント》

低い音から順番に高い音へ音程を上げて行う。

 

あごを引いたり、喉の力で声を作らないように。

 

低い音は胸。高い音は頭に振動が伝わっていることを確認する。振動が確認できなかった音は喉や首に力を入れてしまっている証拠。

 

 

 

【トワング 口腔共鳴】

《目的》

声帯のストレッチ 口腔の共鳴をつくる

 

1 仰向けに寝て、身体は脱力。

2 両手を鳩尾(みぞおち)に置く。

3 腹式で息を吸う。

4 「ニャーオ!!」と猫が喧嘩をしているときの声を出す

5 繰り返し

 

《ポイント》

猫の「ニャーオ!!」出川哲朗さんの「ヤバイよヤバイよ」などを参考に。

 

胸式に息が入りやすいですが、腹式で行う。

 

鼻をつまみながらやっても声が出せることを確認する。

 

悪い例

 

 良い例

 

 

【エッジボイス 咽頭腔共鳴】

《目的》

息のコントロール 咽頭腔の共鳴をつくる

 

1 仰向けに寝て、身体は脱力。

2 両手を鳩尾(みぞおち)に置く。

3 腹式で息を吸う。

4 呪怨の映画で出てくる「あ゛あ゛あ゛〜〜〜」と言う声を一定の音量で出す。

5 繰り返し

 

《ポイント》

 

息の圧が強すぎると、空気が漏れてしまい「あーーー」になってしまう。

 

胸式で行うと高い音域になるか、喉が引き締まってしまい負担がかかる。

 

脱力していることが大前提。

 

 悪い例

 

良い例

まとめ

 

まだまだ発声で必要な要素は沢山あります。以前書いたように、基本は寝た状態で脱力、慣れたら立って行い、さらにうつ伏せなどの難易度の高い姿勢でも同じように声が出せるところまで到達することが重要です。声をテーマにしているため、言葉だけでは説明しきれていないところもありますが、現在、はてなブログでは音声をそのまま貼り付けることができないので、なんとしてもリンクの貼り付け方などを勉強して載せたいと思いますので、しばしお待ち下さい。「急ぎで知りたい!」という方は、ユーチューブなどで検索していただけると、他の方がやっているエッジボイスなどが簡単に聞けると思います。

なんとかリンクを貼ることに成功したと思います。

悪い例は喉を締めて行なっていますので、詰まった声になっているのがわかると思います。

 

発声こそ、継続して成果が出ます。いきなり明日から響く声を手に入れることはできません。しかし、続けなければいつまで経っても声は響くことはなく寿命を迎えます。気長に練習してみましょう。

 

 

 

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